TXTのヨーロッパ遠征6日目は、予定通りにはいかないことばかりの一日。
でもそのすべてが、今振り返ると忘れられない旅のスパイスになりました。
この記事の内容
朝はホテルの朝食からスタート。ちょっとした後悔も
このホテルは朝食が宿泊費に含まれていたため、ラッキーな気持ちで朝食会場へ。みかんやパン、ヨーグルトなど、しっかり食べられて満足。
以前泊まったホテルでは節約のため朝食なしプランにしていましたが、口コミが良かったことを思うと「変にケチらなければよかったな…」と少し後悔も。
日中は観光に夢中だったり、スケジュールがずれこんだりで中々食事できないことも多かったので、次回からはできるだけ朝食つきプランを選びたいところです。
スマホの充電切れで焦ったけど…トラムで奇跡の回復
朝、ホテルを出発したときに気づいたのは、スマートフォンの充電がまったくできていなかったこと。
前夜はアラームだけセットして、ケーブルをしっかり差し込んだつもりだったのに、接触が悪かったのか、バッテリーはなんと9%。
Googleマップも使えず、翻訳アプリも無力となれば、慣れない海外の街ではかなりの不安要素です。
この状態でザーンセスカンス行きのバスに乗り込むと、焦りながらも「せめて移動中に電源が落ちませんように」と祈るような気持ちに。
そんな中、ふと目を落とした座席横に、見慣れた形のUSBポートを発見しました。
半信半疑でケーブルをつないでみると、スマホの画面に充電のアイコンが表示された瞬間、本当にホッと胸をなでおろしました。
アムステルダムのバスには、こうした便利な設備がある車両が増えていて、観光客にもやさしい仕様になっているようです。
思いがけない救済に出会ったことで、不安から一転、朝から感謝の気持ちでいっぱいになりました。
旅では、こんな「助けられる瞬間」も小さなドラマなのだと改めて実感しました。
ザーンセスカンスの風車と大量観光客
ザーンセスカンスに到着した瞬間、絵本から飛び出してきたような風景が目の前に広がりました。
緑の木造家屋と、くるくると回る大きな風車。
チーズ工房や木靴のショップもあり、まさに「ザ・オランダ」と呼べるような観光地です。
ところが、その風景の中に溶け込む前に、まず圧倒されたのが人の多さでした。
団体ツアーの観光客が広場や橋の上にひしめき合っていて、静かな時間を楽しむというよりは“にぎやかなテーマパーク”といった印象でした。
スマートフォンで風車の写真を撮ろうとすると、フレームの中に必ず誰かが写り込んでしまう状況が続き、思うようなショットを撮るのも一苦労です。
それでも、風に揺れる草原の匂いや、川沿いを歩く時間には不思議と心が癒されていきました。
この場所の魅力を本当に味わいたいなら、やはり早朝の訪問が理想的かもしれません。
アムステルダム中心部での小さなハプニングと街のやさしさ
昨日の歩きすぎで足裏の皮がむけてしまい、ドラッグストアで大きな絆創膏を購入。
Google翻訳で店員さんに事情を伝えたところ、「旅行中によくあることよ」と即座におすすめ商品を案内してくれました。
ただ、物価高と円安の影響か、絆創膏1つで1000円超え! とはいえ、悪化して歩けなくなる方が怖い。旅行を楽しむための必要経費と割り切って購入しました。
モコ美術館で感性に触れるも…小さな喪失も
アムステルダムのモコ美術館は、バンクシーや草間彌生など現代アートが展示されていて、コンパクトながらとても刺激的な空間です。
ただ、入場直前にリュックのファスナーが開いていてティッシュケースがなくなってることに気づきました。
「自分で落としたのかな」とその時はあまり気にしていませんでしたが、帰宅後ネットで調べたら、実はこのあたりは治安が悪めでスリも多いらしくて・・・。
自分で気づかないうちにスリにあったのかもと思うとショックでした。
ですが、盗まれたのはティッシュケースだけだったので「逆によかったのかも」と前向きに考えようと思いました。ティッシュケースは一見普通のポーチに見えるデザインだったので、金目のものが入っていると思われたのかもしれません。
財布でなかったのが幸いで、やはりパスポートやクレジットカードなどの貴重品はセキュリティポーチに入れて持ち歩いていてよかったと改めて実感しました。
まとめ|不完全な1日が、忘れられない旅の1日になる
朝のホテル朝食から始まり、スマホの充電切れ、予想以上の混雑、足の痛み、思いがけないスリ(?)事件――。
ひとつひとつの出来事は、どれも少しずつ予定を狂わせるもので、完璧な旅程からは程遠い一日だったかもしれません。
けれど、そうした小さなハプニングの連続こそが、旅という時間を“生きている実感”へと変えてくれるのだと強く感じました。
事前にどれだけ調べて準備しても、現地で起きることのすべてを予測することはできません。
それでも、心のどこかで「どうにかなる」「それでも楽しめる」と思えるようになった自分の成長を、ほんの少し誇らしく感じました。
すべてが順調だった日よりも、こんな不完全で予想外だった一日のほうが、きっと長く記憶に残る気がしています。